
沖神小説第十一話です!
それではどうぞ!
全速力で走ったため、すぐに屯所前まできた。
・・・門に手をかけたその時
「あーっ!オマエ何で帰ってきたアルカ?!」
どこから声がしたのかと、辺りを見回すと塀の上に神楽がいた。
「・・・ヒマでさぁ。」
ぼそっと言った。
「はぁ?」
と言いつつ、神楽がシュタッと降りてきた。
「オマエ、今日はゴリラに休みって言われたアルヨ?!」
指を指して言った。
「いや、何となく。」
神楽はしばらく考え込むようにすると、
「・・・やっぱりダメアル。外行ってて!」
沖田は神楽にグイグイと押された。
「なっ、なんでだよ!意味分かんねェ!」
「ダメったらダメぁ~!」
「どうしたんですか?!」
山崎が塀の上から顔を覗かせた。
「あっ!沖田隊長!?どっ、どうして・・・!」
「どうしたもこーしたもねェ!人を追い出しやがって!何してやがる!」
一瞬二人ともギクッとした。
「なっ、なな何もしてないですよ!」
「・・・あやしい・・・」
ギロッと山崎をひとにらみした。
「ひぃぃぃぃい・・・・」
山崎は座り込んでしまった。
「とっ、とにかく、その辺ブラブラしとけアル!」
「だから、何でだよ!!!?」
「うるせーはやくいけーーーー!!!」
『バキッッ』
沖田は6,7mほど吹き飛ばされた。
神楽の跳び蹴りをくらったのだ。
「いっ・・・てェェェ!何しやがんでィ!!!」
「いいから早く早く!」
「あーそうかィ、じゃーいーよ。もうこんなとこ二度と戻ってくるかよ!死ねクソチャイナ!」
ドスドス音を立てて、屯所から遠ざかってゆく。
「・・・・はあー、やっといなくなったアル・・・」
「良かったですね、チャイナさん」
屯所に戻る2人
その2人を見つめる沖田がいた。
沖田は2人がいなくなってもじっと屯所の方を見つめていた。
・・・・・ふざけんなよ・・・・・・
自分の、神楽に対する思いが分かったので、より一層山崎を憎んだ。
もう一度屯所へ強行突破!!とも考えたが、そんなことしても無駄ということはもう十分分かっていた。
「・・・山崎に・・・・負けた・・・?!」
そんなことを考えていると、なんかいきなりバカバカしくなってきた。
「なんでィ。チャイナごときに・・・。そんなもんくれてやらァ。知るかィ!あんな凶暴女!!!」
沖田の心の中のなにかが音を立ててフッと切れた。
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