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2024年05月08日  01時09分
沖神小説最終話
CATEGORY : [長編沖神小説『The thought that is not conveyed』]






沖神小説なんと今回が最終話!!


それではどうぞ




どうやら沖田はこの一部始終を見ていたらしかった。


「・・・・んーーー・・・??・・・はッッ!!!」

ここでようやく、下にいる神楽の存在に気が付いた土方であった。


「な、なんでチャイナ娘がオレの下に・・・??!」

「とぼけるな!!オマエがミツバぁ~とかいいながら抱きついてきたくせにっっ!
いっつもそのミツバとこんなことしててみたいアルナ!!この変態!!!」


神楽が早口言葉並の早さで言った。

「なんだと土方アアア!!!姉上にまで手ェ出してやがったな!!!」

「ち、ちが・・・ちょっと待て待て・・・うわぁぁぁぁあああああ」


沖田と神楽は同時に土方に飛びかかった。


 ドカバキガタゴト・・・

「ふふん」

土方をこてんぱんにした二人は同時に鼻を鳴らした。



そして


2人


急に


視線が重なった。


一瞬


ときが止まった気がした。


周りの隊士のうるさい声も、下で倒れている土方の呻き声も全く聞こえなくなった。

沖田も神楽も・・・
『幸せ』をひしひしと感じていた。

突然「パン」という打ち上げ花火の大きな音がして、2人ふっと我に返った。

「・・・。」

沈黙が続く。

話を切り出したのは神楽だった。

「ミツバってだれアルカ?」

沖田は静かに答える。

「オレの姉上でさァ、今は病気を治すために武州にいますがねィ。」

「ふぅん。」

夜の空には大きな大きな打ち上げ花火が何発も上がっている。

そろそろ終わりだろう。

その大きな花火を窓から覗きながら神楽がつぶやいた。

「オマエって私のお兄ちゃんに似てるネ。」

「兄妹いたんですかィ?」

「うん。でも今は離ればなれになってしまったアル。
わたしのお兄ちゃん、プライドが高くて、自分の気持ちも素直に出せない、オマエと一緒ネ。」        

 「どうですかねィ?」

まるで自分の心が見透かされているようだった。

しばらくすると、花火の音は聞こえなくなった。

「終わったアルナー。寝るカ。」

「・・・。」

沖田は心許ない感じがした。

言うなら、今しかないだろう。

「好きだ。」

立ち上がり、沖田に背を向けたままの神楽は・・・。

「・・・?」

身体が硬直していた。


「な、なにを?」

神楽が問う。

「お前のことが、好きなんでさァ。」

もう嘘をついたりはしないのだと、沖田心の中でしっかりと答えた。

「・・・」

神楽は混乱する頭を冷静に保とうと必死だった。

するといきなり沖田は神楽の手を引き、抱き寄せ



「もう離さねェ。」



  そう神楽の耳元で呟いた。
 

「・・・遅いアル・・・。・・・ずっとその言葉を待っていたネ。」

神楽は顔を赤らめながらも、幸せに満ちた表情でこう言った。

「デリカシーが無くて、勘違いで、どSでどうしようもないけど、
 ・・・でもそんなオマエが大好きネ・・・。」


「最初の方は余計だろ」



二人は顔を見合わせにぃっと笑った

 




 ・・・バーン・・・


二人が口づけをする後ろで大きな大きな花火が上がる




終わったはずの花火が



  消えていたはずの勇気が


    また再び




夜空に大きな一つの花を咲かせた




  「今夜の花火はキレイアルナ」






             END

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2008年07月20日  13時27分
コメント[ 2 ]  トラックバック [ ]
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COMMENT
やべえええええええええ
【2010/12/2003:09】||宮崎陸子#553a866253[ EDIT ]
うほほろほこほほほらろろほろらほほはほほ\(//∇//)\
【2011/10/0308:20】||宮崎陸子#4fba89a985[ EDIT ]
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